導入事例

【新規就農体験談】高糖度トマトが地域で人気に。栽培当初よりゼロアグリを活用したその理由とは?


山口県周南市で大玉トマト、中玉トマトを栽培する「ふき農園」さん。蕗さんは2016年に新規就農にて、当時地域で誰もやっていなかったトマトのハウス栽培を0から始められました。就農当初からゼロアグリをご活用いただいており、今では蕗さんのトマト目当てに、直売所で指名買いがあるほどに。その当時の苦労から、現在の取組みまで語っていただきました!!

ふき農園 園主 蕗さん

現在の栽培状況を教えてください。

連棟ハウス15aで大玉トマト2品種、中玉トマト2品種、計4品種を栽培、1.3aの単棟ハウスで、キュウリを栽培しています。また、それとは別に露地の畑が3aほどあります。

 

トマトとキュウリともに定植は9月で、トマトは周年栽培、キュウリは3月くらいまでとって、今年春先にメロン栽培にも挑戦しました。

 

人員は、僕と妻、収穫時期のみ期間雇用で1人雇っています。

 

農業を始めるきっかけは何かあったのでしょうか?

元々明治大学の農学部を卒業し、食品会社に勤めていました。その後会社をやめ山口に戻ってきて、友人と一緒に家具屋さんをやった後に、山口県産の食品を扱う居酒屋で働いていました。どうしても「農業は稼げない」というイメージが強く1歩踏み出せなかったのですが、始めるにあたって県の支援があるという話を聞いて、やってみようと思いました。

 

最初の1年間、県の運営する就農支援塾で農業を学びました。

新規就農にあたって、苦労したことも多かったのではないでしょうか?

やはり土地の取得が1番大変でしたね。4月に就農予定だったのですが、ギリギリまで探して、その前年の12月にやっと決まりました。周南市も元々工業の町で、自治体の方もあまり協力的ではなくて。ハウスを建てるのに、今回は特別に許可しますよ、といった感じでした。

お借りできた土地は、区画整備もできていない土地でした。また、元々水田で、作土は少ししかなく、すぐ下は耕盤でした。大きいハウスを建てたかったので、自分で中古のバックホーを買って、半年間地ならしをしましたね。

 
 

ハウス外観(手前が単棟ハウス、奥が連棟ハウス)

ゼロアグリをいれたのは、どういう理由からですか?

新規就農の補助を受けられるのが、県の規定で45歳までという規定がありました。研修施設で一緒だった仲間たちは、農業法人等の現場で更に1年研修する人が多かったのですが、僕はギリギリの年齢だったのですぐに独立をしなければなりませんでした。地域の中でも施設栽培をやっている人はおらず、自分で全部やらないといけないという状況で、できるだけ「失敗する可能性を減らしたい」と思っていました。そんなときにホームページで、ゼロアグリを見つけたという経緯です。

また、自宅は圃場から20分離れた場所にあり、通い農業をしなければなりませんでした。子供もまだ小さいため、「離れていても圃場の状況がわかる」であるとか、「省力化できる」というのはとても重要でした。

 

一応水耕栽培も検討はしていたんです。ただ使った補助金が「3人3反事業」というもので、補助対象はハウス建設費のみ、付帯施設には補助が出ないというものでした。例えばアイメック栽培やその他の水耕栽培の施設をいれるにしても、1000万近くはかかる、それに比べればゼロアグリのような給液装置とセンサーは、その1/2以下で入れられるので、かなり安いと思いました。

実際にゼロアグリで栽培をしてみて、どうですか?

1年目はイレギュラーで定植が2月頃になったのですが、取れすぎて困るくらい、満足な収量を得ることができました。2年目は9月に定植をして、途中自分が事故で怪我をしてしまった関係で、2か月間全く作業ができなかったのですが、それでも潅水施肥は止めずに実施することができました。3年目(2018年9月~)にやっとまともに栽培ができ、品種によって良し悪しはあるものの、売上の数字目標を達成することができました。

 

収量面でも、労力面でも、すでにゼロアグリ投資分の元はとれていると思います。潅水専門にやってくれる人を1人雇っている感覚です。

 

品種によって相性の良し悪しがあるのですが、例えば大玉だと「麗妃」という品種は糖度7くらいあるものが、中玉だと糖度9~10くらいのものが安定してとれていますね。自分で色んな品種を試しながら、良い結果を出せる品種を残していきたいと思っています。

圃場内の写真

ちなみに、ゼロアグリの設定の変更はどのようにされていますか?

施肥濃度に関しては、作物の成長度合いを見ながら徐々に濃度をあげていくような管理をしています。就農した当初、窒素過多でトマトが暴れたという失敗もあって、特に気を付けています。目標水分量については、栽培期間内に3回調整する程度ですね。定植直後の苗が小さい時と、冬場に少し水分を絞る時に調整をしています。

地上部の環境制御装置等は何か使われていますか?

いまは特にやっていません。本当はゼロアグリで全部できると1番良いのですが・・ 山口県の試験場で行っている「自身でカスタマイズができる環境制御装置」に興味があって、そういうものも含めて情報収集はしています。

その他栽培にあたって工夫されていることはありますか??

前作のミディトマト(ハウスの半分で栽培)は、セル苗を鉢上げせずに直で植えてみました。それでも糖度9~10くらいのトマトがきちんとできたので、省力化できて良かったです。

いまの栽培の課題があれば、教えてください。

元々砂質土壌ということもあって、どうしてもカリ欠(カリウム欠乏)になりやすいです。液肥もいまはずっと同じものを使っていますが、途中違うものを混ぜるなど、対策をしていきたいと思っています。また、元肥も基本的には使っていませんが、土壌改良剤としてサトウキビを使ったものや、燻炭をいれて栽培をしてみたいと思っています。

 

前作は糖度あげるために、水分を絞りすぎてトマトの樹自体がスタミナ切れしてしまったので、今作はそこも意識していきたいです。

販売はどういうところに出されているのでしょうか?

直売所がメインです。JAさんがやっている直売所と、近くの道の駅の2つですね。

お陰様で、今ではお客様に名前を覚えていただけるようになりました。

 

どうしても収穫量に波があるので、安定的にトマトを出すことが直近の課題です。

 

パック詰めは近くの福祉施設でやってもらっています。いわゆる「産福連携」です。裂果したものや直売所に出せないものは、その福祉施設で売ってもらっていて、ロスはほぼない状態です。

収穫後のトマト

加工のトマトジュースもやられていますよね?

そうですね、元々トマト栽培は生食でも加工品でも販売ができるという観点で始めたので、今回チャレンジで作ってみました。これはJAの直売所で販売しています。ただやっぱり量がないと加工のコストが高くなってしまって利益がほぼないので、いまはトマトがない間のPR的な側面が強いですね。

加工トマトジュース「ふき農園のこいルビー」

今後新たにチャレンジしたいことがあれば、教えてください。

僕の場合、新規就農で周りにハウスをやっている人も少ないので、「失敗した時に、できるだけリスクを減らす」ことが大事だと思っています。今年少しメロンに挑戦したように、トマトをメインで栽培しつつ色んな作物に挑戦してみたいです。

 

単棟ハウスでやっているキュウリ、メロンに関しては、ゼロアグリから配管を引っ張ってきてマニュアル設定で潅水をしています。いずれはセンサーを挿して自動制御しても良いかもしれないですね。

 

あとは、今後周年で人を雇用できるようにもしていきたいです。ただ場所的に人材は決して豊富ではないので、慎重に進めていきたいと思っています。

 

ありがとうございました!

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