事例

茨城県立農業大学校様

ブドウとナシの根圏制御栽培をゼロアグリで実施!省力化&管理のしやすい果樹栽培へ
茨城県立農業大学校 農業部農学科 果樹コース。こちらでは、茨城県内で栽培されている主要な作物、ナシやブドウ、クリなどについて、高品質な果樹生産の基本であるせん定や施肥設計、夏季のきめ細かい管理から収穫に至るまでの年間を通した栽培技術について学ぶことが可能です。特にナシ、ブドウ栽培については、3年前から根圏制御栽培に取組み、新規就農者でも取り組みやすい栽培技術の「見える化」を目指しております。
そんな茨城農大さんで、今年度よりゼロアグリを活用いただいております!実際に栽培と果樹コースの講師を担当されている藤﨑克彦先生より、現時点での栽培の感触についてお話を伺いました(インタビュー実施日:2019/8/6)。
設置場所
所在地 茨城県茨城町
栽培作物 ブドウ、ナシ
導入機器
ZeRo.agri-2500

果樹コースの圃場と栽培を担当する藤﨑先生

まずは自己紹介をお願いします!
元々農業高校で教師をやっていて、現在農業大学校にきて5年目です。3年前に根圏制御栽培を始めて、今年ゼロアグリを導入しました。学生には新しい技術を学んでもらいつつ、今後の果樹栽培の発展に貢献できればと思っています。。
現在の果樹園の栽培状況を教えてください。
ゼロアグリをいれている圃場でいうと、ナシは全部で60本(10列×6本)を盛土式根圏制御で栽培をしております。5列ごとに、土壌センサーを1本ずつ(計2本)挿しており、2系統に分けて管理をしています。品種は、恵水という茨城県のオリジナル品種と、幸水等の6種類を栽培しています。
ブドウは、ハウス内でゼロアグリを活用しています。樹は全部で29本、苗樹は20本、シャインマスカットなど数種類の品種を栽培しています。樹齢ごとに系統を変え、それぞれの水分量や施肥量を微妙に変えています。栽培形態(地植え、パレット上の根圏、ポット栽培等)ごとにそれぞれセンサーを挿しており、計4本のセンサーを使っています。

ブドウハウスの様子(ポット栽培)

ブドウハウスの様子(パレット上の根圏/地植え)

ナシ圃場の様子

ナシ根圏の様子

ゼロアグリをいれて、栽培期間はどれくらいですか?
今年の4月から入れているのですが、潅水資材の一部の納品が遅れたので、実質使い始めて3か月くらいです。
作物の生育はどんな様子ですか?
まず、ブドウに関しては、苗樹の状態がとても調子良いですね。学生が手作業でやっていたときは水分量がざっくりだったため、それがかなり精緻になりました。また、ブドウは、窒素をきらないと色づきが悪くなるなど、精緻な養液コントロールが求められるため、そういう管理がとてもしやすくなりました。若い樹と生育した樹では、樹の勢いが違うので、それによっても大きな実がなるかどうかは違いますが、ゼロアグリでの養水分の管理によって、樹の生育を早める管理もできると思っています。今のところまだ数か月ですが、果実の形、品質もとても良い状態です。ナシはブドウほど精緻な管理は必要としませんが、特に問題なく育っています。 

ブドウの樹の様子(地植え:シャインマスカット)

他にいれて良かったことはありますか?
1つは省力化ですね。ブドウにおいて手潅水だった際は、夏場40~50分の潅水を1日5回やることもあって、それをいつも学生2人でやっていました。普通に人件費コストにすると結構なものですよね。その作業をほぼゼロアグリに任せることができるようになりました。また、土日などの自分が休む日に、学生がちゃんと水やりをやっているか、ブドウが枯れてないか、というのをいつもヒヤヒヤしていたのですが、そういう心配がなくなったのも大きいです。
あと1つは、データできちんと土の中の状態を見える化できるようになったことです。樹の状態を観察して何かすることはできても、土の中の状態を人間の目で観察することはほぼ不可能です。今日やった潅水や施肥が葉の色や樹体に影響されるのは時間がかかるので、見えたときには手遅れになっていることが多いんですよね。潅水施肥によって、どれくらい養分が効いているか、ECがどれくらい上がっているかなどが、すぐわかるのは大きいと思います。
学生にも、葉や樹の状態だけではなく、数値も見てもらえるので照らし合わせて学んでもらうことができます。
学生の皆さんもゼロアグリの設定を変えたりしているのですか?
今のところ、ゼロアグリの設定自体は職員が中心にやっています。職員と学生が一緒に画面を見ながら設定変更したりすることはありますね。
果樹栽培ならではの養液栽培の難しさみたいなものはありますか?
同じ系統でも樹ごとに微妙に養液の吸い方が違うため、どうしても水の多い少ないなどのばらつきはあります。水が少ないところはドリッパーを追加したり、点滴チューブをいれたり枯れない程度には補正をしています。ただあまりそれをやると本来のゼロアグリのデータとはずれが発生してしまうので、本当に枯れそうなときにだけやっていますね。
あとは、これまでの慣行栽培でやってきた方や新規就農者は、いきなり養液栽培をやるのはハードルが高いと思います。なので、たとえば篤農家の方の栽培データをセンサーでとって、樹の生育ステージごとに養水分をどう管理しているかというノウハウを明らかにして、他の新規就農者に展開できると、とても良いですね。

設置されたゼロアグリ

学生に向けたゼロアグリ説明会

今後果樹栽培のIT化や発展について、思うところがあれば教えてください。
いまブドウはシャインバブルもあって新規就農者が増えてきています。ナシは生産者自体は減ってきていて、ちらほら若い方がいる、という感じです。また、日本のナシ園は古い仕組みが多く、代替わりがうまくいっていないケースもあります。ゼロアグリは、そういった新しく果樹栽培を始めようとしている人にぜひ使ってもらったら良いと思います。
今後果樹栽培のIT化を考えていったときに、今のところは栽培形態を機械に合わせるしかないんですよね。例えば収穫ロボット使うにしても、まっすぐの畝を作ったり、枝の出し方をシンプルにしたり。これまでの栽培技術にこだわらず、新規就農者がやりやすい新しい果樹栽培の形態を作っていくべきだと思います。
ありがとうございました!
AI潅水施肥ロボットZeRo.agri(ゼロアグリ)製品紹介
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