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【セミナーレポート】N1-SUMMIT分科会 三扇商事様インタビュー

2019年3月4日(月)に、オイシックス・ラ・大地株式会社が主催する生産者の会「N1-SUMMIT」が実施されました。

私たちもご招待いただき、分科会でのセミナー~全プログラム参加をさせていただきました。

総会においては、野菜くらぶの代表澤浦さんよりオープニングトークがあり、「変化することこそ未来を開く」とお話をされていました。これまで通りのやり方にすがるのではなく、時代のニーズに合わせて農業も変化していくべきだと仰っていて、とても感銘を受けました。

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また、お客様の「美味しい」が最も多かった生産者が表彰される「ノーカー(農家)オブザイヤー」も、毎年恒例で開催をされました。各地区でのノミネート、それから地区賞が発表された後、最後に最高金賞が発表されます。今年は富山県で栽培される「あめトマト」が金賞でした!私も食べさせていただきましたが、本当に甘くて食べやすくて美味しかったです。気になる方はぜひお買い求めを→オイシックス公式サイト

そんな「ノーカーオブザイヤー」で昨年最高金賞、今年も地区賞を受賞した三扇商事様に、現在ゼロアグリを活用いただいております。そこで生産部長として責任者をやられている佐々木様に、分科会にてインタビューを実施させていただいた内容を特別に公開いたします!!

三扇商事様ホームページ

正直最初はコスト対効果が合わないと思っていた

セミナーの様子:(右)三扇商事佐々木様、(左)弊社営業野村

-最初ゼロアグリの話を聞いたとき、どう思われましたか?
最初は導入に反対だったんですよ。本当に導入して回収できるのか、お金の不安が1番大きかったですかね。
栽培面積が30aだったらまだ良いかもしれないですけど、10aしかないので、それで150万の投資は効果が出る自信がなかったです。
あと、元々は散水チューブでの潅水だったので、点滴に変えて本当に水が足りるのか不安でしたね。キュウリは特に水を必要とするので。

-ゼロアグリを入れる前の潅水はどのようにやられていらっしゃったのですか?
完全に自分の感覚で、必要だろうなというときにやっていました。例えば朝一番は湿度を出したいので、必ず水をやるようにするとか。とはいえ、やっているのは人間の感覚なので、例えば手前はよく水出ているけど奥はあんまり出ないとか、自分のやり方がどこにあたっているのか全く分からない状態でしたね。そうだとしても、自分の感覚を信じられるのは自分しかいないので、信じるしかないんですけど。

導入して、曲がり果の少なさに驚いた

-実際導入して、最初戸惑ったことはありますか?
抑制の栽培からいれたので、夏(7月8月)に定植だったんですね。で、定植直後しばらくは自分で量を設定して潅水をするんですが、使ったことないシステムなのでどうしたら良いか分からないじゃないですか。ルートレックさんが言うマニュアル通りに潅水をしたら全然水が足りなくて、2割焼けてしまいました。コミュニケーションがうまくいってなかったところもあったんですが、メーカーから言われることだけをやれば良い訳ではないんだとその時気付きました。なので、自分できちんと作物を観察しながら、言われたことだけじゃなくて、やりたいことはやるようにしましたね。そこからは色々とうまくいくようになりました。

-キュウリの収量や品質に影響は出ていますか?
暑いところから定植して10月半ばまでとるという抑制の作型で、暑さの影響もあって収量はそんな変わらなかったんですが、曲がり果の少なさが本当にすごいです。おかげでA品率もだいぶ上がりました。

三扇商事様のキュウリ

-ゼロアグリを使ってみて、気付いたことはありますか?
いかに人間がいい加減かということがわかりましたね。やっぱり自分の感覚値ではなく、作物が必要としているときに水をやるので。
あとは、最初点滴だと水が足りないんじゃないかと不安がありましたが、土の中を見てみると意外と点滴でも水がしみ込んでいるですよね。なので、いくらキュウリが水が必要と言っても浸水するほどまでの水は逆にいらなかったんだということがわかりました。

-栽培を通じて、ゼロアグリの良いところというのはどういうところでしょうか?
水に関して「いらないときは与えない」という判断を自動的にやってくれるところですね。

結局タイマー式の潅水システムとかだと、何分何分というのを自分で決めなければいけないと思うんですけど、

それが本当に正しいかは分からないじゃないですか。本当に匠レベルでの生産者の方はそういうのも含めて分かっていると思うんですけど。
ゼロアグリは、そういう匠がやっている判断を機械で自動的にやってくれるところが良いところですね。

ゼロアグリのデータ画面

機械を活かすも殺すも全て自分次第

-「こんな人にはぜひゼロアグリを使ってほしい」といったご意見はありますか?
ゼロアグリのホームページには新規就農者に向いているって書いてあったりするんですが、僕は新規就農者の方より、ある程度技術がある生産者の方に使ってもらいたいですね。
その人の使い方が、ゼロアグリのAIにどんどん組み込まれていくと思うので、それで制御の精度が上がったら

嬉しいです。技術のある方は、観察眼もあるので、ゼロアグリを使いながらどんな調整をすれば良いかも自分で判断できると思います。そのデータがどんどん蓄積されていくことで、例えばその方に息子さんがいて技術を伝承できるなら、本当に最高ですよね。


-最後に会場に向けてメッセージをお願いします。
ゼロアグリのように、最初の初期投資金額が高くて、かつ今まで使ったことがない機械って最初は緊張すると思うんですよね。本当に使えるのかって。でも実際にゼロアグリを使い始めて、利用できるところは利用して、あとは自分の思うようにやったら良いんじゃないの?と、少し楽に考えられるようになりました。
例えば、三扇商事のキュウリはほぼ化成肥料も使わないんですが、有機の肥料は最初点滴チューブがつまるから使わないでほしい、と言われました。メーカーからするとそれは当然だと思うんですが、ただ今は、午前中にアミノ系有機肥料を流して、午後は水のみ流すというやり方で、特に問題なく使っています。なのできちんと自分の頭で考えて機械を活用すること、それが重要なんじゃないかと思いますね。

 

-ありがとうございました!!

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