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ハウス栽培における自動潅水装置(自動潅水システム)の種類と選び方

これから規模拡大を考えられている生産者の皆様は、自動潅水装置の導入を考えられている方も多いのではないでしょうか?

作物の成長にあたって重要な潅水ですが、収穫時期などの忙しいタイミングでは、ついついおざなりになってしまうことも多いかと思います。もしくは、収量や品質の確保のために、かなり時間と労力をかけている方のお話もよく聞きます。

そんなときに活用できる、自動潅水装置。一言に自動潅水装置といっても、安価なものから高精度なものまで、様々なタイプがあります。自分の栽培手法や経営方針に合わせ、適切な装置を選びたいですね。今回は、そんな自動潅水装置についてまとめました。

タイマー式 自動潅水装置

名前の通り、タイマーで何時間ごとに何分流すか、という設定を行い、自動で潅水を行うことが可能です。1日に何回潅水を行えるか、や最大流量はその製品の仕様にもよります。また、液肥混入器を組み合わせることで、水と肥料を同時に供給する養液栽培システムとしても活用することが可能です。液肥の濃度は、液肥混入器の液肥混合比率目盛りを調整することで変更します。潅水設定は天気や、作物の生長に合わせて細かく調整する必要があります。

【製品例】

◇自動散水タイマー

◇OATアグリオ 養液栽培システム

配管の入り口に電気信号で開け閉めを制御できる電磁弁を取り付け、圃場に取り付けた制御盤から潅水設定を行います。基本的には、圃場に行き、潅水設定をすることが必要ですが、最近ではスマートフォンやパソコンから遠隔でモニタリングし、潅水設定ができる装置も出てきました。潅水に関してはなかなか人に任せるのも難しいものですが、遠隔管理ができれば圃場の責任者の方も安心して外出ができますね。

【製品例】

◇SenSprout 潅水制御システム

日射比例式 自動潅水装置

どれくらい日射が積算される(何メガジュールに達する)と、どれくらい潅水をするか(何秒流すか)、設定した上で、自動潅水をすることが可能です。晴れているときは潅水量が増えますし、逆に曇っているときや雨天時は、潅水をしないため、植物の蒸散量にある程度合わせた潅水を自動的に行うことが可能です。潅水量の基準は作物や土質、株の生長具合により変わるため、使いこなすにはある程度の経験が必要です。

【製品例】

◇サンホープアクア セミオーダー自動潅水コントローラ

◇ニッポー 日射比例式潅水コントローラ「潅水Navi」

→日射比例潅水についての記事はこちら

日射比例式+土壌水分制御 自動潅水装置 (ゼロアグリ)

先ほどの日射比例式の潅水装置ですと、植物体(葉面積)の成長によって増える蒸散量の増加は判断できず、これまでの経験と勘で定期的に設定値を変えざるを得ませんでした。日射量だけではなく、土壌水分の情報をセンサーで取得し、精緻な潅水制御が可能な装置もあります。

ゼロアグリは日射量に比例して潅水量を変化させるだけでなく、土壌水分量も加味した潅水制御を行います。センサで取得した日射量と土壌水分量から、どれくらい植物が蒸散をしているか予測を行い、1時間に1回、1日最大13回潅水します。これにより天気だけでなく作物の生長や土質も加味した精密な潅水を自動化できるのです。

スマホやパソコンからの遠隔操作も可能。反あたり、系統あたり、株あたりにどれくらい潅水したのか、どれくらい窒素量を与えたのかも確認しながら栽培することができます。

◇AI潅水施肥ロボット「ゼロアグリ」についてはこちら

手動では難しい精密な潅水を実現

 

それぞれのメリット、デメリットまとめ

 メリットデメリット

価格

(制御盤)

タイマー式

・安価に自動潅水が導入可能

・栽培ノウハウがあれば、自分好みの設定が可能

・天候や植物状態に合わせ、毎回設定を行う必要がある

・最適な潅水量が分からない

日射比例式・天候に合わせ自動的に潅水制御が可能・生育状況や土壌状態を総合的に判断し、設定値を変更する必要があり
ゼロアグリ

・日射量と土壌水分を元に植物の蒸散量を予測し、自動潅水

・環境データや潅水データの蓄積、分析が可能

・クラウド上の定期的な機能アップデート

・他システムと比較すると高価

自分の圃場に合った自動潅水装置を導入し、経営規模拡大や生産安定につなげましょう!

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