• トップ
  • 農業記事
  • 施設園芸での新規就農で考えるべきこと④
    ー農業大学校等での研修ー

施設園芸での新規就農で考えるべきこと④
ー農業大学校等での研修ー

栽培 ハウス 生産性向上

施設園芸での新規就農のための様々な研修施設について、全国のトレーニングファームなどをご紹介しました。本記事では、その他の研修施設として農業大学校等をご紹介いたします。

(1)農業大学校とは

農業大学校とは法的には、農業改良助長法に基づく「農業者研修教育施設」として定められ、また学校教育法に基づく「専修学校」にも該当します。また専修学校には入学資格の違いにより3つの課程があり、農業大学校は専門学校の課程に該当し、農業の専門技術を学ぶ場となっています。卒業時に「専門士(農業専門課程)」の称号が与えられ、4年制大学への編入学試験を受験することも可能です。

農林水産省では農業大学校について、以下文献1)のように述べています。

農業大学校には3つの学習課程がありますが、中心となるのは、高校卒業程度の学力を有する人を対象にした「養成課程」で、標準的な履修時間は2年間2,400時間(80単位)以上です。また多くの学校では、すでに就農しているがさらに技術や知識を高めたい人、これから新たに就農を希望する人などを対象に、1日から数週間の短期間で学べる「研修課程」を設けています。この他に、養成課程を修了した後、さらに高度な知識や技術を学ぶ「研究課程」を設けている学校もあります。

(2)農業大学校での社会人や新規就農希望者向けの研修

このように高卒を想定した2年間の課程で、施設園芸を始め様々な農業技術を学ぶ場として、農業大学校が活用されています。また近年では社会人を対象とし、新たに農業を学んだり、新規就農の準備のために活用されるケースもあります。都道府県の農業大学校などでの社会人向け・新規就農希望者向けの研修の一覧を下記に整理しました。

実施機関研修名URL備考
北海道立農業大学校新規参入者研修https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ns/ngd/training.html畑作園芸経営学科:畑作物、施設・露地野菜等についての施肥、は種、収穫等の栽培管理技術•流通等の習得、 有機農業、農業簿記なと経営管理の学習
青森県営農大学校あおもり農力向上シャトル研修https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/nourin/einodai/tanki_kensyu.html研修品目:原則として、野菜(施設・露地)。実践研修では県内の農家等からマンツーマンで実践的な農業技術と経営管理手法を習得。
岩手県立農業大学校新規就農者研修https://www.pref.iwate.jp/agri/noudai/gakkosyokai/2001520/2001621/index.html野菜入門コース・栽培実習品目:施設栽培(トマト・ミニトマト・なす・ピーマン)、露地栽培(ばれいしょ・ねぎ・スイートコーン他)
宮城県農業大学校・ニューファーマーズカレッジ農業チャレンジクラス/農業マスタークラスhttps://www.pref.miyagi.jp/site/noudai/_04011newfamer.html農業マスタークラス:近い将来、就農を目指す方を対象に、主に野菜に関する高度な知識や技能の修得と、販売や農業機械操作まで農業経営全般についての研修
秋田県農業研修センター秋田アグリフロンティア育成研修https://www.pref.akita.lg.jp/pages/genre/atkikaku試験場コース野菜専攻での品目(エダマメ、ネギ、アスパラガス、トマト、キュウリ、スイカ)、先進農家コースでの品目(研修先の先進農家の栽培品目)
東北農林専門職大学(山形県)働きながら学ぶ農業入門講座https://tpuaf.ac.jp/university/residents/training/info_02/他産業に従事しながら本格的な就農を目指すために「稲作」、「果樹」、「野菜」のコースごとに夜間の講義と休日の現地講習を組み合わせた栽培の基礎を学ぶ研修。
(公財)やまがた農業支援センター独立就農者育成研修https://www.yamagata-nogyo-sc.or.jp/start/dokuritsu-2/新規就農者育成総合対策(就農準備資金)の交付を受けて農業研修を受ける新規就農希望者を募集
福島県農業総合センター農業短期大学校農業研修(アグリカレッジ福島)https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/37207a/kensyu19.html初級、中級、長期就農研修(本校施設を利用した1年間の栽培技術研修、研修科目:施設野菜、露地野菜、果樹、花き、水稲・畑作物、畜産、有機栽培)
茨城県立農業大学校いばらき営農塾https://www.agriacademy.pref.ibaraki.jp/野菜入門コース(年2回の募集、講義と作物栽培実習(トマト、ナス、レタス、ネギ等の播種、定植、栽培管理、収穫・調製作業等))
栃木県農業大学校就農準備校とちぎ農業未来塾https://www.pref.tochigi.lg.jp/g63/hp/kensyuka/miraijuku.html就農準備基礎研修、就農準備専門研修(いちご、施設野菜、露地野菜、果樹の農業経営・栽培技術の専門的内容に関する講義、実習、現地視察等)
群馬県立農林大学校農業経営学科社会人コースhttps://www.pref.gunma.jp/site/nourindai/130997.html野菜専攻(キュウリ、トマト、ナス(半促成)、イチゴなどの施設果菜類、ナス(露地)、ホウレンソウ、ネギ、レタス、キャベツなどの露地野菜について、野菜コースの学生と一緒に、農林大圃場で栽培技術から販売までを総合的に学ぶ)、有機農業専攻
群馬県立農林大学校ぐんま農業実践学校(就農準備校)https://www.pref.gunma.jp/site/nourindai/130989.html野菜専門技術コース(野菜の栽培管理技術、営農設計、販売等の就農に必要な専門知識の習得を目的としたコースで、トマト、ナスなど群馬の野菜主要20品目を栽培する)、野菜基礎技術コース
埼玉県農業大学校野菜学科 施設栽培専攻https://www.pref.saitama.lg.jp/b0921/shoukai/sisetuyasai.html施設野菜、特に果菜類を中心とした基本的栽培技術及び経営管理技術の習得。施設・装置の管理、機械の操作技術の習得。かん水、施肥等についての技術の習得。販売技術の習得。※社会人向け・新規就農希望者としては開講されていない。
埼玉県明日の農業担い手育成塾https://www.pref.saitama.lg.jp/a0903/ninaitejuku.html自立農業経営を目指す新規就農希望者に対して、就農希望地で確実に就農できるよう支援する埼玉県独自の制度。入門コース、自立実践コース、農業法人研修コースがあり、県内各地に塾が設置されている。
千葉県立農業大学校農業研修科https://www.pref.chiba.lg.jp/noudai/contents/nougyoukenshuuka.html就農準備講座、農業者養成研修(平日3・6・12か月長期研修)、就農実践研修(12か月間農業経営実践、就農時予定品目の栽培と販売を実践)
(公財)東京都農林水産振興財団東京農業アカデミー八王子研修農場https://www.nogyoacademy.tokyo/1年目:農業基礎技術の習得、
2年目:アカデミー内ほ場に自分の畑を持ち就農準備に向けた実践的な研修、就農する畑での具体的な就農計画を策定。
神奈川県立かながわ農業アカデミー技術専修科https://www.pref.kanagawa.jp/docs/k5g/cnt/f420087/index.html1年制で作物管理を通し農業経営ノウハウを学び、就農可能な技能と知識を身につけ、高度で先進的な知識と技術力を養成する。新規参入希望者には、専任のスタッフが就農までをサポート。
新潟県農業大学校就農実践技術コースhttps://www.pref.niigata.lg.jp/site/nogyodai/syuujitugijyutukaikou-r6.html県内就農希望者向けに、農業大学校の授業とほ場栽培実習により農業経営に必要な基礎知識と実践的な技術を体系的に習得。(稲・野菜複合、野菜、産地園芸)。
(公社)富山県農林水産公社とやま農業未来カレッジ通年研修https://taff.or.jp/nou/college/通年研修:新たに農業に就くために必要な「基礎知識」「基礎技術」「技能」を、1年を通じ学習。
(公財)いしかわ農業総合支援機構技術習得研修メニューhttps://inz.or.jp/learn/training_menu/専属講師のもとで1年間、就農前研修や就農と並行した研修を行う。予科:基礎を学びたい方向け(週1日)、本科:新規就農希望者向け(週5日)、専科:自立経営に向けた模擬経営(毎日)、実践科:農業法人等で働きながら基礎知識を学ぶ(週1日)
ふくい園芸カレッジ新規就農コース、地産地消コース、スマート園芸コースhttps://www.pref.fukui.lg.jp/doc/021037/fukuiengeicollege.html農地を確保し独立を目指す「新規就農コース」、直売所向け品目の栽培および販売方法等を学ぶ「地産地消コース」、大規模経営を目指す「スマート園芸コース」
専門学校山梨県立農林大学校職業訓練農業科https://www.pref.yamanashi.jp/noudai/shokugyoukunren.html山梨県立就業支援センターから委託を受け職業訓練を実施。訓練終了後に山梨県内の農業法人等への就職を目指す方を対象に、農産物の栽培技術や農業経営に関する知識の習得を行う。
長野県農業大学校実科・研究科https://www.nodai-nagano.ac.jp/department/study/県内4か所の農業試験場内に設けられた実科・研究科(各1年間)では、実践的な知識と技術を身につけ、農業において即戦力となる人材を養成。野菜花きコース:塩尻市・野菜花き試験場内
長野県農業大学校研修部https://www.pref.nagano.lg.jp/nogyodai/kenshubu/index.html新規就農里親前基礎研修:長野県内就農希望者を対象に、基礎的な農業技術・知識を習得。就農コーディネーターとの相談により、新規就農里親研修等への移行などの就農支援が受けられる。
静岡県立農林環境専門職大学4年制大学、2年制短期大学https://shizuoka-norin-u.ac.jp/4年制大学:農林業経営のプロフェッショナルであるとともに、農山村地域社会のリーダーとなる人材を育成、栽培コース:野菜、花き、茶、果樹の栽培に必要となる生産理論の座学学習、圃場実習。企業的経営を行う農業経営体における長期企業実習。※社会人向け・新規就農希望者としては開講されていない。
愛知県立農業大学校農業技術研修https://www.pref.aichi.jp/soshiki/noudai/r6nougikengaku.html岡崎高等技術専門校が募集する愛知県雇用セーフティネット対策訓練農業技術研修科。新たに農業経営を開始したり、農業生産法人等へ就職するために必要な農作物の生産技術、農業経営に関する知識等を習得するための研修。
三重県農業大学校援農・就農支援農業技術習得研修https://www.pref.mie.lg.jp/nodai/hp/38159032745_00005.htm施設野菜(トマト・イチゴ)栽培管理技術研修:施設野菜栽培の基礎と生育期収穫期の管理、環境制御温室の管理等
滋賀県立農業大学校就農科https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5480590.pdf県内での就農を目指す人材に対する実践的な講義や実習。園芸コース:野菜、花き、果樹。
京都府立農業大学校研修科https://www.pref.kyoto.jp/kyonodai/担い手を養成する2年制の「農学科」と、就農を前向きに考えている社会人や既就農者向けに短期の講座を実施する短期の「研修科」を設ける。
(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所農
業大学校
大阪農大 短期実践課程https://www.knsk-osaka.jp/_files/00172998/tanki.pdf2025年4月スタート、就農に意欲的な働く世代、農業参入法人の職員等を対象とし、週1回の通学とWEB講義により働きながら学びやすい教育体制を整え、就農に向けた様々な具体的支援も行う。野菜コース: 年34回を予定、実習品目・なす、水なす、トマト、いちご、軟弱野菜、枝豆、ねぎなど主力品目。
(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所農
業大学校
短期プロ農家養成研修集中講座https://www.knsk-osaka.jp/noudai/kenshuu/shuchu.html集中講座(野菜部門):トマト、きゅうり、なす、えんどう等の果菜類、きゃべつ、はくさい等の葉菜類、だいこん、にんじん、たまねぎ等の根菜類、こまつな、ほうれんそう等の軟弱野菜、なにわの伝統野菜(天王寺かぶら、田辺大根等)の栽培講習及び実習、農業経営全般について原則毎週火曜日おおむね1年間計40回程度。
兵庫県立農業大学校新規就農者等研修(短期研修)、新規就農者等育成研修(実践研修)https://noudai.hyogo-nourinsuisangc.jp/training/t_annai/
就農チャレンジ研修:就農の準備や農業の基礎的なことを学ぶ研修、新規就農者等育成研修(実践研修):新規就農希望者が、各自の就農計画に沿って1年間作物の栽培から販売まで行い農業経営の実践力を高める。
奈良県立なら食と農の魅力創造国際大学校アグリマネジメント学科https://www3.pref.nara.jp/nafic/department/agri-introduction/1人1ほ場による実習や先進農家の下での現地実習を取り入れ、経営やマーケティングなどの専門家や農業技術者によるカリキュラムを設定。※社会人向け・新規就農希望者としては開講されていない。
和歌山県農林大学校就農支援センター農業体験研修、ウイークエンド農業塾、技術修得研修、社会人課程https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/071601/d00206829_d/fil/R6_kensyuannai.pdf社会人課程「離転職者等職業訓練(農業科)」:9ヶ月間、農業全般に関する基礎知識、専門知識・技術を学ぶ。果樹コース:カキ、モモ、ミカン、ウメ等、野菜コース:施設野菜(トマト、イチゴ、ホウレンソウ等)、露地野菜(夏野菜:ピーマン、ナス等、秋冬野菜:キャベツ、ハクサイ等)、花きコース:スターチス、キク等、全てのコースにおいて先進農家における実践訓練(2週間)。
(公財)鳥取県農業農村担い手育成機構アグリスタート研修https://www.t-agri.com/ninaitekiko/shien/cat28/鳥取県で農業を始めようとする方を研修生として決定し、経営力、技術力ともに優れた先進的農家などで農業の実践技術を習得する研修制度。
集合研修: 農業経営者としての心構えや経営の基礎知識等を共通必修事項として習得。実務研修・:農業経営者になるために、研修受入先での農作業の実践。
研修期間:トライアル研修(農業への適性を判断する「お試し期間」、2ヶ月)、本格研修(トライアル研修修了者への本格的な農業知識・技術習得の実践研修、10 ヶ月)、追加研修(本格研修修了者への追加的な農業技術の実践研修、12ヶ月以内 )
島根県立農林大学校特別集中講義https://www.pref.shimane.lg.jp/industry/norin/kikan/norindaigakko/kensyu/index.data/tirasi.pdf独立自営就農に意欲を持つ農業研修生・雇用就農者などを主な対象に、将来的な自営就農に向けた農業全般の基礎知識を学ぶ6講座を開講。
岡山県担い手育成総合支援協議会本格就農コースhttps://www.okayama-ninaite.com/taiken_category/level03/#navi岡山県で独立自営就農を目指す方で、就農準備ができている方を対象に、岡山県立青少年農林文化センター三徳園で栽培する各農産物の管理を通して栽培技術等の習得を図ることで就農を支援。
岡山県担い手育成総合支援協議会社会人就農研修https://www.okayama-ninaite.com/taiken/taiken-3838/就農意欲の高い他産業経験者等を対象にした、講義と実習がセットになった約1年間の研修。講義(栽培技術、経営、農薬、土壌肥料、病害虫等)、実習(栽培、パイプハウス組立等)。
研修コース:果樹(桃)コース・34回(講義26回、実習8回)、野菜コース・50回(講義28回、実習22回)。
広島県立農業技術大学校本科園芸課程https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/hiroshima-noudai/exam-guide.html野菜・花きコース:野菜専攻・トマト、イチゴ、アスパラガス、キャベツ、レタスなど、花き専攻・キク、トルコギキョウ、宿根カスミソウなどの切り花、シクラメンなどの鉢物、パンジー、サルビア、ペチュニアなどの花壇用苗物、就農実践専攻(野菜専攻のみ)・農業法人へ就職し、将来的に法人の幹部となる者や法人から独立して自営就農する者を育成することを目的に設置され、2年次に農業法人等で約4カ月間の実習を実施。
※社会人特別入試を別枠で実施。
山口県立農業大学校やまぐち就農支援塾https://www.yamaguchi-noudai.jp/20200324185902「新規就農や農業法人等への就業を検討中の方」、「目標を持ち、就農・就業を目指し本格的な研修が必要な方」等を対象に、受講者が目指す段階に応じた研修を行う。
Ⅰ就農支援:短期入門研修、作目基礎研修、担い手養成研修、就農前集合研修、Ⅱ技術向上:経営スキルアップ研修、課題解決研修(女性のための農業機械操作研修、パイプハウス建設実践技術研修)
徳島県立農林水産総合技術支援センター農業
大学校
アグリチャレンジコースhttps://tonodai.ac.jp/academy/index.html社会人を対象に農業生産技術をはじめ多彩なコースを設け、経営能力にも優れた担い手の育成を目指し開講。営農基礎講座、農業学びネット(通信講座)、農業経営者育成講座、農業の環境負荷低減技術講座、6次産業化講座、農業機械安全使用者育成講座、専門技術研修、施設園芸スマート技術研修、徳島かんきつアカデミー(生産技術力向上コース、中核的人材育成コース)
香川県立農業大学校就農準備研修https://www.pref.kagawa.lg.jp/nodai/boshu/boshu/jyunbi.html就農に必要な基礎知識及び栽培管理技術についての研修。新規就農に必要な農業全般に関する講座の受講、野菜・花きのうち希望する作物の栽培技術を習得する農場実習。
香川県立農業大学校就農実践研修https://www.pref.kagawa.lg.jp/nodai/boshu/boshu/jissen.html農業経営に必要な実践的知識及び栽培管理技術についての研修。営農の実践に必要な農業全般に関する講座の受講、野菜・花き・果樹のうち希望する作物の栽培技術を習得する農場実習及び主要な農業機械の操作実習。
香川県立農業大学校フォローアップ研修https://www.pref.kagawa.lg.jp/nodai/boshu/boshu/follow-up.html新規就農者等農業者の経営発展をフォローアップするもので農業大学校研修科が開講する講義の中から必要な講義を選んで聴講。聴講できる講義:病害虫防除、鳥獣害防止対策、営農計画、土壌肥料、6次産業・販売戦略、農業生産工程管理(GAP)、有機農業。
愛媛県立農業大学校農業者キャリアアップ講座https://himekare.jp/careerup/#page-content就農希望者・農業者及び一般の方を対象とした講座。
農業DX公開講座、農業担い手育成塾(野菜コース・果樹コース)、農業やろう塾、農業革新挑戦塾、オープンカレッジ。
高知県立農業担い手育成センターどこでも学べる農業入門講座https://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/info/list.php?sid=2011&DID=490&route=1高知県の農業や農業特有の経営管理を動画で分かりやすくご紹介する無料講座(3講座各20分程度)
高知県立農業担い手育成センター体験型短期研修「こうちアグリ体験合宿」https://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/info/list.php?sid=2011&DID=490&route=1高知県で行う1泊2日の体験型短期研修、農業機械操作や農作業を実際に体験し、「環境制御技術」や土着天敵を活用した環境保全型農業の現場も実際に見ることができる。
高知県立農業担い手育成センター就農希望者長期研修https://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/info/list.php?sid=2011&DID=490&route=1高知県での就農に向けた基礎知識から先進技術までを学べる実践的な農業技術研修。希望する作物や産地を絞り込み、本格的に就農へと踏み出す。基礎講座(必須、13講座)、専門講座(必須、19講座)、実践講座(選択、12講座)。
福岡県農業大学校研修科https://fuknodai.jp/course/kenshuu/即戦力となる本県農業の担い手を育成するコース、新規就農者や就農希望者を対象に、6か月から1年以内の期間で専門技術に特化した研修を実施。野菜コース、花きコース。
佐賀県農業大学校社会人のための新規就農希望者養成講座https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00371689/index.html農作物の栽培管理など、農作業を体験できる講座。
長崎県新規就農相談センター技術習得支援研修https://www.pref.nagasaki.jp/e-nourin/nagasaki-syunou/news/detail.php?id=9県内で新規就農を目指す研修生向けに2か月の基礎研修を新規就農相談センターで受講後、10か月の受入農家派遣研修を受講。研修先は「受入団体等登録制度」に登録している250を超える研修先から選べ、就農希望に近い品目や栽培体系で実践的な研修が可能。
熊本県立農業大学校くまもと農業アカデミーhttps://www.pref.kumamoto.jp/site/agri-academy/79487.html県内農業者向けに「学びの場」を提供し、熊本県立大学、東海大学、農林水産部、農業研究センター、農業大学校の5つの機関が中心となり、産業技術センター、農業関係高校、普及組織、農業団体、農機具メーカー等、県内の農業に関係する多くの機関が参加し多くの講座を開講。※社会人向け、新規就農者向けとしては開講されていない。
大分県立農業大学校大分県就農準備研修https://www.pref.oita.jp/site/shunojoho/nogyokenshu.html就農及び農業法人への就職を希望する方を対象に、基礎的な栽培管理技術、経営管理知識の習得を支援するための各種研修を実施。野菜長期コース・野菜中期コース・集落営農コース・畜産コースを設定。
宮崎県立農業大学校農業総合研修センターみやざき農業実践塾https://lupinus-p.jp/m_juku/体験講座、基礎体験コース、経営実践コース:農業大学校の栽培施設や露地ほ場等を利用し就農に必要な野菜栽培についての実践的な知識・技術を学ぶ。一人ひとりに割り当てられたハウスで、自らの研修品目について栽培管理を行う。
鹿児島県立農業大学校かごしま営農塾 新規就農支援研修https://ka-nosinkyo.org/new-farmer/infomation/farmercramschool/「入門コース」 (夜間塾):農業に関心のある方が仕事を持ったまま農業の基礎知識を学べる研修、「就農支援研修」:就農希望者が農業の基礎知識を学び
露地野菜を中心とした栽培管理・出荷技術等を習得できる実務研修、「実践コース」:経営開始に向けより専門的かつ実践的な技術・知識等を習得できる研修。
沖縄県農林水産部営農支援課就農サポート講座https://www.city.nago.okinawa.jp/articles/2022051200077/file_contents/no1.pdf農業に関心のある一般県民及び就農予定者、新規就農者等を対象に農業に関する基礎的な知識及び技術等を習得できる講座制研修。基礎実習コース、基礎講座コース。※公開されている講座情報は令和5年度のもの。
社会人(他産業従事者、離職者、求職者)向けの研修一覧、農林水産省WEBサイト”を加筆修正。(各URL確認:2024/10/31)

(3)今後の展開

以上のように都道府県に設置された農業大学校等では、その多くで社会人向けや新規就農希望者向けの研修が行われています。それらの期間や内容は様々ですが、公的機関が行う研修で、費用的な負担も少なく、また就業と並行して受講可能なものが多くみられます。さらに行政による就農支援の仕組みと一体となった研修も多く、土地探しや就農資金の獲得においても期待できる場合もあると考えられます。なおいずれも地元での就農(親元、Iターン、Uターンなど)を前提としたものであり、そこでの研修を受ける際には地域条件や気象条件、対象作物などについて事前によく調べ、参入を前提とした受講を検討する必要があるでしょう。

参考文献

1) 農業をはじめたい! 02 農業大学校で必要なスキルを身につける、aff 2023年4月号

■執筆者:農業技術士 土屋 和(つちや かずお)
育苗装置「苗テラス」の開発など農業資材業界での経験を活かし国家資格の技術士(農業部門)を2008年に取得、近年は全国の施設園芸の調査や支援活動、専門書等の執筆を行っています。

ゼロアグリ製品紹介はこちら

資料ダウンロードはこちら