ブログ導入事例

冨山様(宮崎県西都市・ピーマン)|ピーマンの尻腐れが殆どゼロに、減農薬減肥のピーマンを安定してつくる方法

所 在 地:宮崎県西都市

ゼロアグリ導入作物:ピーマン

ゼロアグリ導入規模:  25a

経営体:家族経営(3人)

ー自己紹介をお願いします!

就農して21年になります。もともと父がピーマンをやっていて、それを継いで2代目になります。その前はカボチャのハウスをやっていたみたいなんですけど、今はもうピーマンしかやっていません。

ーゼロアグリを入れたきっかけは何ですか?

 

ゼロアグリをいれたのは2018年で、いま入れてちょうど6年目です。

ちょうど同じ西都市で導入した方がいて、その方の見学に行ったのがきっかけです。

 

ゼロアグリを使う前までは、ボタン式の自動潅水で散水チューブを使っていたんですが、一気に水が出るため土に水が溜まりやすくて、作の後半の生育が悪くなるという課題がありました。それで点滴チューブに変えようとは思っていたのですが、そうすると水の量をどれくらいにするかという問題が出てきます。

 

この必要な水の総量を計算して出すのが難しく面倒で、生育によっても変わりますし、月の満ち欠けによっても変わってくる。特にピーマンの場合は、潅水施肥の結果が出るのに1週間くらいラグがあるので、実際やっていることが正しいかもわからない。一応地域のJAの基準はありますが、自分の圃場の土壌状態(水捌けが良いか悪いか)によっても必要量は変わってきます。それで、土壌の水分量をセンサーで測り、潅水量を自動で算出してくれるゼロアグリは良いと思いました。

 

 

ーピーマンの潅水はどういったところが難しいんですか?

 

キュウリだったら、葉っぱの大きさや樹勢で水が多い少ないというのを見れば良いのかもしれないんですが、ピーマンの場合はその判断もしづらいです。一応新芽や花の大きさで見たりもしますが、それも着果状況とかで変わってくるので、やっぱり難しいんですね。

あとは繊細な作物なので、花が咲いて1回でも水が足りなかったら、カルシウムが吸えなくて尻腐れになります。

ピーマンは花が咲いて大きくなるまで、どんなに日射状況がよくても20日かかるんですが、時間がかかりすぎると実が固くなってしまうんですよね。

 

 

栽培されているピーマン

ー実際ゼロアグリを入れてみてどうでしたか?

 

例えば今年は、ピーマンのお尻の方が腐れてしまうような生理障害が多くて、知り合いのところだと、1割近く廃棄になっているという話だったんですけど、僕のところは殆どそれがなかったです。

今年は晴れが多かったので、例年通りの水かけだと水分が足りなかったのが主な原因だと思うんですが、ゼロアグリが土壌水分を測りながら自動で潅水量を調整してくれていたおかげだと思います。

設置されているゼロアグリ

ー導入当初、苦労されたところはありますか?

 

1年目は四苦八苦で、実際ゼロアグリから出ている潅水量が正しいかもわからないのと、そもそも点滴チューブも初めてだったのでわからないことだらけでした。

使い方がわからないところも多かったので、その度にサポートの方に電話をしてました。

 

たしか導入して1年目で、ちょうど台風が来たんですよね。

それでハウスの中に水が入って、全部定植し直した気がします。あの時は大変でした。

 

ーゼロアグリを入れる際は、何か補助金は活用されましたか?

 

いえ、全部自費で購入しました。補助金は地上部の環境制御(CO2や温湿度)の方に使っています。

 

 

ーゼロアグリはどんな風に使っていますか?

 

使い方のマニュアル通り、定植1ヶ月くらいはマニュアル設定で水かけをして、その後はオートモードで、目標水分量を設定し自動潅水をしています。

 

ー肥料については、導入前後でやり方の変化はありましたでしょうか?

 

ゼロアグリを入れる前は、液肥混入器で水に混ぜて一緒にチューブに流していました。ただ散水チューブなので、かかる部分にムラもあったと思います。大体1週間に1回くらいの頻度で液肥をいれていました。

 

ゼロアグリを入れてからは、ゼロアグリでppm(濃度)を設定して、養液で流しています。センサーのEC値も見ていますが、月齢表を見て月の満ち欠けで、濃度を決めたりしています。

参考にしている月齢表

ー省力化という観点で、ゼロアグリを入れてよかったことはありますか?

 

収穫がそこまで忙しくない今くらいの時期(インタビュー時12月前半)だと、週に2回休みがあって、その時に圃場に行かなくて良いのが良いです。スマホで潅水も施肥も調整できますし、何かトラブルがあったらLINEでお知らせがきますし。

2月くらいから6月までは収穫が忙しくなってきて、なかなか休みも取りづらいんですけどね(笑)

 

ー収量や品質面での影響はありますか?

 

A品率が格段にあがりましたね。以前は全体収量のうち7-8パーセントの廃棄があったのですが、それも殆どなくなりました。

あとは病気のリスクも減りました。点滴に変えたからというのも大きいかもしれないのですが、樹勢がよくなって樹自体が健康になりました。

左がA品、右がB品(実の硬さやヘタの形状で判断)

ー今後の目標や取り組みを教えてください。

 

いまA品のピーマンについては、農協の特別栽培ピーマンとして、減農薬減肥で栽培をしています。農薬は50%減(62カウント→31カウント)、液肥の量を窒素量換算で慣行栽培の64kgから42kgまで減肥するという規定があります。

その窒素量をゼロアグリが計算してくれるので手間が省け助かっています。

 

潅水施肥はもちろん、地上部の環境制御や、天敵の活用など、トータルコーディネートで良い品質のものができると思っているので、これからもゼロアグリと技術を活用しながら良い栽培をしていきたいと思います!

 

ーありがとうございました!

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