所 在 地:岡山県苫田郡
ゼロアグリ導入作物:イチゴ
ゼロアグリ導入規模: 50a
経営体:法人
ー自己紹介をお願いします!!
15年前くらいから、会社の新規事業としてイチゴ栽培を始めました。観光農園として、収穫体験ができるようになっています。
過去、紅ほっぺ、章姫、かなみ姫、やよい姫、桃薫、さがほのか等いろんな品種を育てたのですが、現在はかおりの、紅ほっぺ、おいCベリーの3種類をメインで栽培しています。ハウスは2つで全部で5反くらいありますが、観光農園ということもあり、通りを広くしているので、株数は2万3000株ほどになります。
ー当初から点滴潅水は活用されていたのですか?
はい、当初から観光農園を想定していたので、高設栽培で点滴チューブを活用して栽培をしていました。それで試行錯誤していました。ゼロアグリをいれる前は、病気や虫などにやられることも多くて・・・
ーゼロアグリを導入したきっかけは何ですか?
ゼロアグリをいれる前は、タイマー潅水を活用していました。それで、実際水と肥料の量をどうすべきか、ということがきちんと分かっていなかったので、味がスコーンと抜けてしまったりすることも多かったです。
ECメーターでEC測って今どれくらいだから倍率をなんぼ下げて、1日に何回やろうみたいな感じだったんですが、シーズンを通してあんまり細かく数値を変えたりということはそこまでなかったんですね。雨の日だから設定を変えよう、みたいなこともやっていなかったです。
それで、ネットで色々調べてたらゼロアグリを見つけました。
僕もこういうサービスをネットで問い合わせるといったことは初めてだったのですが、次の日にすぐ電話がかかってきて、良い意味でびっくりしました(笑)あの時すぐに電話がかかってきてなかったら、いれてなかったかもしれません(笑)
ー最終的に導入を決めたきっかけはなんですか?
今まで管理していたものが、見える形になっていなかったので、なぜそうなっているかということを分析できるようにするためにも、ゼロアグリのようにデータを残すことのできる仕組みを入れた方が良いなと思いました。
あとは、ゼロアグリを入れる前の作が非常に出来が悪かったんですね。何が原因かわからなくて、機械も古くなっているので、この際だからすべて刷新しようということになりました。
ーゼロアグリをいれて、良かったことはなんですか?
ゼロアグリをいれてよかったことは、イチゴの味が安定しているというのが1番ですね。
今作(2023年9月定植)から導入してまだ1年目なのですが、今年はイチゴが最高の出来になっています。お客様からも、今年のイチゴは美味しい!と好評です。特に、「かおりの」は比較的味が薄い品種なんですが、すごく美味しいと言われます。
先ほどもお伝えしたように、ゼロアグリ導入前は、「どうすべきか」ということが分からない手探りの状態で栽培をしていたのが、ゼロアグリを使うことで、「どうすべきか」ある程度目に見えた状態で自動でやってくれるのと、記録に残っていくのも良いなと思います。
ー収量の変化はありましたか?
ゼロアグリだけの要因かは分からないですが、例年の平均に比べても今作は収量も上がっています。昨年が悪すぎたのであまり参考にならないかもしれませんが、昨年比だと2倍の収量になっています。今年は作を通した収量で、8トンほどを目指しています。
元々お客様向けにイチゴの食べ放題というのをやっていて、コロナで一時中止をしていたんですね。それで、最近また復活をしたのですが、コロナの時期に比べて明らかにお客様の食べる量が増えたなという感覚があります。そういう意味でも、収量が上がることは良いことだなと思います。
ーゼロアグリをいれて、逆に苦労したことはありますか?
導入して3、4ヶ月は、不安でしかなかったです。これまでのタイマー潅水の仕組みと全然違うので、本当にこれで良いのかなと思いました。
ゼロアグリの場合、定植前に準備潅水(※)をやらないといけないと思うんですが、それも当初意味がわからなかったです(笑)
それで、他のイチゴユーザーさんのお話する機会ももらったりして、徐々に不安なく栽培できるようになっていきました。
※ 土壌の性質によって保持できる水分量が違うため、それを見極め、目標土壌水分率を設定することを目的として実施する潅水のこと
ー高設栽培の場合、排液センサーをつけて潅水量をコントロールをする方法もあると思いますが、今はどのような制御をしていますか?
いつかは排液センサーもつけたいと思っていますが、今は排液ではなく、土壌センサーと予報日射で制御をしています。
土壌センサーは4本いれていて、3系統で品種ごとに制御をしています。培地をプランターに入れていることもあり、細かく考えるとそれぞれのプランターごとに土質が違う可能性があるため、センサーは多めに入れています。
土壌は鹿沼土とピートモスみたいなものを混ぜた土で、比較的排水性が高いので、少し目標土壌水分量を高めに設定しています。
ー管理画面は、どれくらいの頻度で見られていますか?
現状そこまで見れていなくて、本当はもっと見ないといけないなと思っています。
よく言えば、ゼロアグリに任せっきりにできているのかなと。
ー肥料の管理は、どのようにやられていますか?
元々ppm(濃度)で設定するようにしていたんですが、地域柄ECで管理するような文化があって、作の途中で目標EC管理(※)に切り替えました。それで今はうまく栽培できています。
あと、肥料の作る量は明らかに減ったと感じます。記録をあんまりとってないので、定量的なことは言えないのですが、明らかに少なくなりましたね。
※ https://www.routrek.co.jp/news/220426-ai-fertilization/
ーイチゴだと病害虫の影響も大きいと思いますが、ゼロアグリを入れて変化はありましたか?
山田養蜂場は、会社の方針もあり、回数制限のあるような化学農薬は栽培に使いません。デンプン質のものであったり自然由来のものを使っています。
虫が発生するしないでも、大きく収量は変わってきますが、今年は一部ダニにやられているところもありますが、イチゴの根が健康になっているのを感じます。
ーゼロアグリのサポートはどうですか?
定期的にサポートの方が電話してきてくれます。センサーが無線で、ゼロアグリ本体と距離があることもあり、たまにデータがとぶことがあって、そういう時に心配してきてくれたり、同じ管理画面を見られるので良いですね。
ーイチゴはどういうところで販売されていますか?
ここでの観光農園の他、近くの青空市場や、ホテル、山田養蜂場の社内でも販売しています。
ー今後ゼロアグリへの要望はありますか?
天窓や暖房など、地上部の制御ともゼロアグリが連動できるようになるといいなと思います。
ーありがとうございました!
山田みつばち農園の詳細・いちご狩りについてはこちら!