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優作ファーム様(秋田県鹿角市・キュウリ)|反収500万以上の農家を増やし「キュウリ坂20」を作る!味を追求し続ける熱きキュウリ農家がゼロアグリを活用する理由とは

所在地:秋田県鹿角市

ゼロアグリ導入作物:キュウリ

栽培規模:   15a

経営体:家族経営

ー自己紹介お願いします!

ハウスと露地でキュウリ栽培をやっています。

元々サラリーマンをやっていたのですが、脱サラをして実家の土地を借りる形で農業を始めました。いま就農して6年になります。

 

ー「I LOVE CUCUMBER」のTシャツが素敵ですね!

 

はい、キュウリ栽培はとても面白いです。他の作物に比べると、キュウリの味を突き詰めて作っている人は多くないかなと思っているので、まだまだブルーオーシャンな部分も多いです。この鹿角市は秋田県の中でもキュウリの産地になっていて、平均収量も高いのですが、JA出荷がメインなこともあり、味にこだわっている人はあんまりいないんですよね。

 

美味しいものを作ったらその分食べた人に喜んでもらえるのが嬉しくて、楽しんで栽培をしています。

 

ー作型について教えてください。

 

メインのハウスは4月の初旬に定植をして、5月の連休明けからの出荷開始で9月まで栽培します。また、隣のハウスが親のやっているハウスなのですが、親が7月で終わってしまうので、その後また新しく定植をして、11月までとります。

キュウリハウス①

ーゼロアグリを導入したきっかけはなんですか?

 

令和元年に市役所でスマート農業講習会というものがあって、そこで1番僕が質問していたのをきっかけに、次の年にお試しでやらないか?とお声がかかりました。

 

キュウリ栽培をやっていく中で、美味しいものを作りたいし、量も増やしたい、という思いがあったので、武器として欲しかったというのがいれた理由です。

 

ー導入する際は何か補助金を使われたのですか?

 

県のモニタリングの事業で1年お試しをさせてもらって、その後自分で購入をしました。

 

ーもともとはタイマー潅水を使っていたというお話ですが、何か潅水に関する課題はあったのですか?

 

そもそも周りの農家さんや農業のマニュアルを見ていて、タイマー潅水の設定が20年前と変わっていないということに違和感を感じました。今でも午前中で潅水を終えてしまう人が多いのですが、人間で考えたときにやっぱり水分不足になると思いますし、実際キュウリが夜に実を膨らませる体力がなくなってしまうんですよね。

 

だから、まずはタイマー潅水をこすり倒そう、と思って、2時間に1回水をあげるようにしたりとか、夜も潅水をしてみたりとか、それをずっとトライアルアンドエラーで観察していたんですよね。でも使い方や実施できる頻度に限界がありました。そこでゼロアグリのモニタリングの話がきたから、ちょうど良いなと思いました。ゼロアグリの導入により、まずは土壌状態を可視化できるようになったのはとても大きいですし、やっていて面白いですね。

 

 

ーゼロアグリはどのように使っていますか?

 

ハウス栽培と、実は露地の栽培でもゼロアグリを使っています。ルートレックさんからは露地での活用はおすすめしないと言われますが、マルチの下にセンサーをさして、土壌水分量などもわかるので助かっています。

うちの場合、点滴チューブを2本引いていて、1つはゼロアグリで、1つはタイマー潅水も使っています。畝が広いのでそれに対応するためと、追加で水をやりたいときにタイマー潅水を使っているという感じですね。

露地のキュウリ

ー栽培のこだわりはありますか?

美味しいものをより安定してつくりたいので、その点でいうとキュウリってわかりやすい作物なんですよ。曲がったものを先に摘んでしまったり、やれるべきことをやっていると、後は美味しくなるはずというか。キュウリは、枝を伸ばしながら実をつける作物なので、常に栄養を入れ続けないと絶対に味にばらつきが出るはずで、だから僕は量を増やすためのたまの追肥ではなく、美味しいキュウリを作り続けるために意識して追肥をしています。

こういったことを毎年トライアルアンドエラー※して少しずつ栽培技術もアップデートしています。

  ※トライアルアンドエラー (Trial and Error):試行のプロセス自体に焦点を当て、何度も試して、失敗から学んで正解にたどり着くプロセスを指す。

ー肥料は何を使っていらっしゃるのですか?

ぼかし肥料を使っています。元肥はもちろん、追肥も、微量要素や窒素分が少なめの肥料を毎日やっています。有機肥料は詰まりやすいので、ディスクフィルターは常に3つくらいストックがあって、まめに交換しています。

化学肥料はきくのも早いんですけど、きれるのも早いんですよね。有機肥料については遅効性のものが多いので、微量要素も増えて美味しくなっていきます。実際自分の圃場のキュウリの糖度を測ったら平均値より2パーセント高かったです。糖度が高くなると、えぐみが下がって、より美味しく感じやすくなると思います。

ー地上部の環境制御は何か導入されていますか?

元々別メーカーさんのセンサーを使っていたのですが、あまり対応がよくないので、昨年ゼロアグリでリリースされた地上部センサーを導入しています。

北国なので、日の当たり方や風の入り方でも環境が変わりやすいので、すぐにハウスを開け閉めしたりできるようにしています。

自宅から圃場が15分くらい離れているので、別の作業をしているときでもリモートですぐに環境の情報を見れるのはすごく助かっています。以前は、繁忙期に2回くらい芽を焼いてしまった失敗もあるので。

アラームがついていて40度越えると気づいて戻って来れるので、それも便利ですね。

ゼロアグリの地上部センサー

ーゼロアグリをいれて省力化はできていますか?

 

かなりできていますね。特に、僕の場合は追肥を毎日やっているので、希釈する必要なく液肥の濃度調整が簡単にできるのは本当に助かっています。

 

あと家に帰っても、改めてゼロアグリのセンサー情報を見て、頭を整理できるのも良いですね。タイマー潅水だと、どうしても圃場にいかないと状況がわからないですし、圃場にいてバタバタしているときに潅水のことを考える余裕がなくなってしまうのですが、家に帰って少し気持ちの余裕があるときに改めて潅水施肥のことを考えられます。

 

ーゼロアグリをいれて、収量の変化はありましたか?

 

導入前後で、3-40パーセントあがりました。

これはゼロアグリの直接的な効果というより、複合的な考え方でそうなっていると思います。ゼロアグリを入れることで、水分量やEC値などの状態が見えやすくなり、経験値がたまりやすくなるので、総合的な意識が上がることが1番大きいですね。

 

僕自身は、毎年月毎の質と量の目標値を立てて栽培しています。収量を毎年上げていくのはもちろんなんですけど、B品、C品をなくしてA品の割合を上げていくことを目標に、次の月の月初に前月の数字を見て、その後のアクションに生かしています。

キュウリハウス②

ーゼロアグリへの要望はありますか?

画面を開いたときに、今の環境情報を一目でぱっと見れると良いですね。そうするとすぐに状況がわかって、対応しやすくなります。今だと1回クリックしないといけないと思うので※。

あとは、やっぱり新しく農業を始める方にとっては、絶対あった方が良い仕組みだと思っているので、入れやすいように行政の方に補助金をつけていただきたいです。これは僕のために、というより若い人が今後農業を始めるときに、お金や技術がない中で、ゼロアグリが技術の部分をある程度サポートしてくれると思っています。だから、偉い人が圃場にくるといつも「ただで入れられるようにしてほしい」という話をしていますね。

ーキュウリの販売先はどういうところで販売されているのですか?

JAさんが6割で、直売が2割、その他は直接取引という感じです。取引先は、今後も増やしていく予定です。

キュウリ農家さんが自分のところのキュウリを買ってくれたり、買ってくれた方に「優さんのところのキュウリは子供が食べてくれた」など、嬉しい声をいただくとやり甲斐がありますし、口コミでもどんどん広がっていく可能性を感じています。

ー今後の目標はありますか?

若い農業者の人たちに、良いやり方を覚えていってもらって、売上のランキングを席巻できるような体制ができると良いなと思っています。

いつもこれ言うと笑われるんですけど、「キュウリ坂20」を作りたくて(笑)

大体キュウリの場合、1反あたり300万円の売上が平均なのですが、1反あたり500万円以上稼げる人をもっと増やしたいですね。これが20人集まると1億になって、立派な法人も立ち上げられると思っています。なので、そのために啓蒙活動のようなものをこれからもやっていきたいです。

自分自身でいうと、引き続き安定して高い収量を取れるように毎年改善していきたいですし、タイミングを見て面積も拡大していきたいです。

あと実は、今年やさいソムリエサミットにも出してみようと思っていて。味のエキスパートに自分のキュウリを評価してもらって、今自分のキュウリがどれくらいなのか、ということを客観的に知る機会にもなるのではと思っています。

ーありがとうございました!

 

※佐藤さんや他ユーザー様よりご要望をいただき、現在はセンサーの最新値を一目で確認できる機能に更新済み

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