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猛暑による農産物への被害を軽減する栽培支援機能を提供~ゼロアグリ~

2018年8月10日 更新

 

株式会社ルートレック・ネットワークス(代表取締役社長 佐々木 伸一、神奈川県川崎市、以下ルートレック)は、自社開発製品である AI 潅水施肥システム「ゼロアグリ」の新機能として、施設栽培生産者の猛暑による作物の被害を軽減する、猛暑日供給制御機能を提供開始いたしました。ゼロアグリは、AIを使って潅水と施肥(水やりと肥料やり)を完全自動化することのできるスマート農業システムですが、夏の高温時には作物が水分を吸収しやすいように肥料の濃度を自動調整することが可能になります。これにより、高温ストレスを軽減し、農作物の品質低下を防止することが可能です。ルートレックは、今後も気象変動がもたらす栽培への影響をできるだけ減らし、安定的な農産物の生産に貢献してまいります。

【開発の背景】
連日の猛暑により、農産物への影響が増大しています。ハウス栽培においても、例年に比べて球が大きくならない、葉が枯れる、等の生理障害が発生しています。また消費者視点では、夏場の作物価格の上昇による家計への影響もあります。本年は特に強い高気圧の影響により猛暑が続いていますが、長期的な気象変動を考えても、夏の高温時の作物への影響を軽減する仕組みが必要とされています。ルートレックは、IoTとAIの技術を活用し、水やりと肥料やり(潅水と施肥)を最適に調整することにより、農産物の安定生産に貢献してまいります。
【機能詳細】
作物の根は、硝酸などの栄養塩濃度が低い養液ほど吸収しやすい性質があります。そこで、本機能では気温が高い時間帯に根が水を吸収しやすくすることにより、高温ストレスを軽減します。その日の気象予報において最高気温が設定値を超える場合、気温が高くなる時間帯に、自動的に培養液(※)濃度を下げて供給します。また一時的に培養液濃度を下げたことにより減少した施肥量を計算し、夕方以降に培養液の濃度を高めて自動的にそれを補います。培養液濃度を下げる程度(一般的には水だけの供給に設定します)、培養液濃度を下げる時間帯、濃い培養液を供給する時間帯については、自身で設定も可能です。

※培養液 水に液体肥料を混ぜたもの

肥料供給イメージと設定画面

【AI潅水施肥システム 「ゼロアグリ®」について】
ゼロアグリは、国内の98%の面積を占める安価なパイプハウス栽培で活用できるスマート農業システ ムです。センサーより得た日射量と土壌環境情報より、独自の栽培アルゴリズム(AI)を用いて、必 要な潅水施肥量を算出、自動供給を行います。また、PCやスマートフォン等からリアルタイムに栽培 状態を把握でき、これまでの「カンと経験」を反映した潅水施肥の調整も簡単に行うことができます。 ゼロアグリの活用により、潅水施肥に関する90%の労働力削減、施肥量も慣行農法と比較して50%削 減(当社比)、データに基づいた栽培技術の伝承等が可能です。また、潅水施肥の安定的な供給により、 作物の根にかかるストレスをなくし、品質安定、収量向上にもつなげることが可能です。
□ゼロアグリ® 公式ウェブサイト http://www.zero-agri.jp/
【本件に関するお問合せ】
株式会社ルートレック・ネットワークス
マーケティング・広報 中島
TEL: 044-819-4711
E-mail: mktg@routrek.co.jp
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