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スマート農業を実現する「ゼロアグリ」、特別栽培支援機能を発表

2018年7月19日 更新

 

株式会社ルートレック・ネットワークス(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:佐々木伸一、以下 ルートレック)は、自社開発製品であるAI潅水施肥システム「ゼロアグリ」の新機能として、農産物の特別栽培を支援する機能を発表いたします。

特別栽培は、地域の慣行栽培レベルに比べ、節減対象農薬(※1)の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量が50%以下で栽培された農産物のことを指します。ルートレックは、安心・安全な農産物の生産に、ICTやAI技術を活用することで省力化につなげ、付加価値のある農産物生産に貢献してまいります。

【本機能の狙い】
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、農産物の安心・安全に対する機運は高まりつつあります。健康志向の消費者のニーズに応え、大手スーパー等の小売販売店でも、特別栽培や有機栽培の農産物の販売枠が増えてきております。一方生産面に目を向けると、特別栽培は慣行栽培に比べ草取りや施肥管理等の手間がかかるため、「規模拡大が難しい」「コストがかかる」等の課題がこれまでありました。また、慣行栽培以上に、「カンと経験」を必要とし、ノウハウが体系化されていないことも少なくありません。

ルートレックは、この課題に対し、ICT技術を活用し、特別栽培の見える化や基準に合った肥培管理の自動化により、課題解決に大きく貢献いたします。また今後、特別栽培だけではなく、有機栽培に向けた取り組みも行っていく予定です。

本機能を共同で開発した、特別栽培、もしくは有機栽培農作物を多く販売するオイシックス・ラ・大地株式会社のフードイノベーション推進室村田氏は以下のように述べています。 「農薬や化学合成肥料に頼らない農業は、技術が無いと出来ない農業のため、より一層『カンと経験』に頼った農業となってしまい、後継者の獲得や規模の拡大の壁となっていました。このような世界に、スマート農業の技術が導入されることで、多くの農家が取り組みやすくなるのではないかと思っています。私達は、こういった技術を通して、より多くの高付加価値な農産物が生産されるようになるため、ユーザーである農家側の要望や問題点をとらえ、機能の強化に助言できるよう、ルートレック・ネットワークスさんとは今後も一緒に開発を進めていきたいと思っています。」
【機能概要】
第一弾として今回リリースする機能は、栽培する期間と特別栽培の上限の窒素量を予め入力し、栽培期間中の累積窒素量が上限の80%になった時点で、自動的にアラートを送る機能です。アラートは、管理画面上への表示と、LINEでのお知らせをいたします(図1、2)。また、栽培期間中の累積窒素量をいつでもグラフで確認することが可能です(図3)。

第二弾として、予め入力した栽培期間と上限の窒素量に合わせて、自動でゼロアグリが施肥量を調整・供給することのできる機能を予定しています。これにより、特栽基準に合わせた施肥設計を自動化することができ、生産者の大幅な省力化が見込めます。

図1:管理画面での窒素量アラート

図2:LINEでの窒素量アラート

図3:累積窒素量グラフ

※1 節減対象農薬 すべての農薬から有機農産物の生産に認められている一部の農薬を除いた農薬のこと。おおよそ化学合成農薬のことを指す。

【AI潅水施肥システム 「ゼロアグリ」について】
ゼロアグリは、一般的なパイプハウスでも使用できるAIを活用した潅水施肥システムです。各種センサーより得た日射量と土壌環境情報より、独自の栽培アルゴリズムを用いて、必要な潅水施肥量を算出、自動供給を行います。また、PCやスマートフォン等からリアルタイムに栽培状態を把握でき、これまでの「カンと経験」を反映した潅水施肥の調整も簡単に行うことができます。ゼロアグリの活用により、潅水施肥に関する90%の労働力削減、施肥量も慣行農法と比較して50%削減(当社比)、データに基づいた栽培技術の伝承等が可能です。また、潅水施肥の安定的な供給により、作物の根にかかるストレスをなくし、品質安定、収量向上にもつなげることが可能です。
◆ゼロアグリ 公式ウェブサイト http://www.zero-agri.jp/
【本件に関するお問合せ】
株式会社ルートレック・ネットワークス マーケティング・広報 中島
電話: 044-819-4711 FAX: 044-819-4713 E-mail: mktg@routrek.co.jp
※記載されている会社名、製品名などの固有名詞は、各社の登録商標または商標です。
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